2015/04/01

名古屋陸送が大型天然ガストラック導入・出発式

中京陸運グループの名古屋陸送(森田理人社長、愛知県名古屋市熱田区)では、中部国際

空港(セントレア)~富山・小松空港間を運行するルートに「大型天然ガストラック」を導入、3

月5日にセントレア営業所で出発式を行った。名古屋市内に本社を置く企業として、また北陸

地方を運行するルートとしても初の導入となる。今回の取り組みは、名古屋陸送と東邦ガス

㈱が共同で、環境省と国土交通省の「物流の低炭素化促進事業」の補助金を活用した。また、

同ルートは中部国際空港利用促進協議会がセントレアの航空貨物の増大・利用促進を目的

に実施するトラック共同輸送の一環となる。一方、東邦ガスは、環境にやさしい次世代自動車

のひとつとして、天然ガス自動車の普及に取り組んでおり、近年の新しい分野として、都市間

輸送用途の大型天然ガストラックの普及を目指している。大型天然ガストラックは、二酸化炭

素、NOxの低減など環境面のメリットに加え、輸送分野での石油依存を抑制することでエネル

ギーセキュリティにも貢献する。

あいさつする森田理人社長
あいさつする森田理人社長

  森田社長は「セントレアは航空貨物が活況を呈している。荷主様から正確で安全な輸送を要望さ

れている中で、弊社はことし1月にISO39001(道路交通安全活動の国際マネジメントシステム規

格)の認証を取得した。日頃さまざまな活動、訓練を通しドライバー一人ひとりに自覚を持たせ組織

全体で安全・正確な輸送を推進している。同時に、以前から環境保全についても積極的な活動をし

てきた。その一つとして10年前のセントレア開港年に中部国際空港CNG車普及モデル事業に参加

し当社最初の天然ガストラックを導入し、今回9台目となる大型天然ガストラックの導入に至った。

天然ガスの充填所インフラ等に不安もあったが、愛知県、石川県、富山県の各ガス会社様のご協力

もあり今回の出発式を迎えることができた」とあいさつした。

テープカットには鷹見正彦会長(中央)も参加
テープカットには鷹見正彦会長(中央)も参加

中部運輸局自動車交通部の伊藤元二次長、愛知県トラック協会副会長で環境対策委員長の若杉福

雄氏による祝辞の後、キー贈呈式とテープカットが執り行われ、ドライバーが初運行に出発した。その

後、会場をセントレア内のクイーン・アリスアクアへ移し、懇親会が催された。

 車両はいすゞ自動車のディーゼルトラックを改造したもので、排ガス処理装置を取り外し、空いたスペ

ースに天然ガスボンベを設置した。車両価格は改造費を含めおよそ2500万円で、うち半額が補助さ

れる。燃料となる天然ガスの単価については非公表だが、軽油よりも多少安い価格設定だという。

いすゞ自動車は、今年中に天然ガストラックを量販する予定で、東邦ガスでは「今回の取り組みはその

先駆けとしてこれからの普及に弾みがつくと考えている」としている。

 

2015.3.11 


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