「あいさつも定例会もオリジナリティを追求したい」。こう語るのは北進運輸(三重県桑名市)
社長の中川進治さんだ。中川さんは現在、三重県トラック協会桑員支部の支部長を務める。
支部のイベントや定例会などの際には毎回壇上に立ちあいさつをするが、それが面白いと
評判なのだ。あいさつの内容は、トラック協会への協力に対する感謝や補助金・助成金の
活用のススメなど、必要最低限の”職務”をこなしたうえで、得意分野である経済問題や燃
料問題のほか、ゴルフ、プロ野球(大の阪神タイガースファン)の話題、さらには友愛結社
で世界を動かしているとされる「フリーメイソン」の都市伝説に至るまで多岐にわたるが、決
してダラダラと長くはなく聞く者を退屈させない。それは「せっかく皆さんと会える時間なのに
お決まりの挨拶ばかりではつまらない」との持論からだが、定例会では講師から「先ほどの
あいさつで興味があったことについて中川さんにお聞きしたい」と逆に質問が飛び、会場の
笑いを誘う場面もあったほどだ。豊富な話題を提供するために、さまざまな文献やメディア
などを通しての勉強も欠かさない。そんな中川さんにとって、現在もっともホットな話題が
「健康問題」だ。数年前に内蔵を患い命の危険に晒された自身の経験から、健康に対する
意識が以前にも増して高くなったという。現在でこそすっかり回復し以前にも増して若返っ
ているが、当時は「定期的に健診もしていたのになぜだ?と驚いたし、落ち込んだ」と振り
返る。そして「支部の仲間がこれからもお互い元気で会えるように」と、年に数回の定例会
などでは、医療関係者や大学病院教授などを講師に招き、高齢者に多い成人病や腰痛な
どの予防法について講義を行っている。健康に不安のある世代が少なくないせいか、講
演は、毎回好評を博している。中川さんは自身のあいさつとともに「できれば健康というテ
ーマをシリーズ化していきたい」と語る。
2014.12.24